last summer.
第4章 事故
その瞬間…
ガシャンッ
「いってぇ…!」
「ご、ごめんなさい!」
我にかえった私は驚愕した。
「えっ…?」
私が押した衝撃で机の上に置かれていた花瓶が落ち、割れている。
その破片が勇人の腕に突き刺さり、赤い血が流れている。
「ゆっ!?勇人!ごめん…ごめんなさいっ…大丈夫?じゃないよね…どうしようっ…」
びっくりした私はパニック状態に陥ってしまった。
「こんくらい大丈夫…」
「病院っ…病院行こう。あたしタクシーよぶね…」
私は急いでタクシーをよんだ。
止血するために腕にタオルをまいてあげた。
そして何度も謝った…。
勇人は、大丈夫大丈夫と言っていたけれど、曇った表情で、タクシーの中でもほとんど口もきかなかった。
そりゃ怒るよね…。
私のせいでこんなことになったんだもん…。