
5色の星☆アソート
第61章 嵐王国物語3 ~今、愛を歌おう~
その後、さらに何日か経って、
9月15日
王と王妃の結婚記念日がやってきました。
お城をあげての豪勢なパーティーが催され
国内外から集まった多くの人々が
二人の幸福と王国の発展を願い
たくさんの貢物を献上します
久しぶりに 王の隣に並び
色々な会話をした王妃の心は複雑でした
王の笑顔はとても優しく その態度も思いやりに満ちています
それは王妃をとても幸せな気持ちにしてくれましたが
それでも 王のこの態度は 客人の前でだけ
本当は 王はもう自分を愛していないのだ、
という悲しみも付きまとうのです
笑顔を作り続けるのも限界になった王妃は
パーティーが終わるや否や 自室に戻り
ぽろぽろと涙を零しました
