
Treasure of life
第13章 Perfect Night
夜、(漁師さんが釣った)レッドモンスターを食した俺らは束の間の休憩に入った。
前室で、いつもの定位置に座る。
ただ、メンバーがいるときと違うのは2人の距離。
智が俺の膝枕で横になっている。
「潤があんなに待てると思ってなかった」
「だ~か~ら~、何で待ってるかわかんない時間が嫌なの!釣りは別よ」
俺だって全然待てない訳じゃないんだからね!
「ふふっ。良かった。イカは残念だったけど、潤が釣りしてる姿、新鮮だった」
「そう?」
「なんか宇宙も好きってわかったし。あっ!前もこんなことあったな~」
智はふと考えて…、嬉しそうにこう言った。
「潤がカニクリームコロッケ好きだって知ったとき!」
「あ〜!あったね~」
「ロスでデートしたときだっけ」
「そう!大野さんよく覚えてるね」
「…んふふ」
「どうしたの?」
「カニクリームコロッケといえば、『これはソースじゃない。ステーキソース!』思い出しちゃった(笑)」
「思い出さなくていいわっ(笑)」
智は、松本潤伝説の1つだよね〜、なんて言いながらケラケラ笑ってる。
…俺の伝説いくつあんのよ?って、心の中でツッコミを入れた。
そんな俺を余所に、智は話を続ける。
