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Treasure of life

第13章 Perfect Night

side M

あのあと、も一回愛し合って「お互いもう若くないね」って笑って、眠りについた。

智はくうくうと気持ち良さそうに寝息をたてている。


……疲れたよね。

盛り沢山な1日だったもん。


楽しかったな。久しぶりに智との旅。

この瞬間がずっと続けばいいのに、って強く思った。

でも、楽しい時間てあっと言う間だから、強く心に残るんだって誰かが言ってたっけ。

休止したら……、暫くこんなこともなくなっちゃうのかな。


思えば、いつもそばにいた。

普段ボーッとして、何考えてるかわかんないけど、優しい笑顔でみんなを包んでて、いつからか、この人がいるから大丈夫と思うようになっていた。



正直、休止してからの未来に不安がないと言ったら嘘になる……。

今まで、離れたことなんてなかったから。


ダメだな、俺。

智はこんなに愛を与えてくれてるのに。

俺の想いが智の負担になりたくない。



目の前で寝息をたてる智の頬を撫でた。

いろんな感情が押し寄せて、雫が線になって落ちた。

愛してるから涙が出る。

改めてあなたへの愛の大きさに気づいた。

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