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Treasure of life

第4章 どこにでもある唄。


「潤くん…なんで泣いてるの…?」


そう言われたのは、和と一夜を過ごし、朝方目覚めたとき。
メンバーとの関係が数か月程続いていた頃だった。


「うなされてた。怖い夢でも見たの?」

「…何でもない」

動揺を隠しきれない俺に、和は真っ直ぐこちらを見据えて言った。

「潤くん…、何か…隠してる事ない…?」

鋭い質問にこれ以上、隠し通すのはムリだと思った。


「………ごめん」

「話したくなければ待つよ」


「………俺、

…和にも皆にも嘘ついてた…。


和だけじゃなくて…皆と関係を持ってた…」



「なんとなくは気づいてたよ。


さっきも…ひとりにしないでって。

…何かあったの?」

和には話せる気がした。


俺は昔の出来事を全部話した。

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