貴女は私のお人形
第6章 もし、二人、似ているなら
女の扱いが、上手い──。
誰もが彼女を愛するからか。それとも彼女が、たった一人の女を大切に大切に想ってきた所以か。
「失望した?」
「そ、んなこと……ありません……!」
純が乙愛をとりまくものに悋気するなら、それは夢紛いの現実だ。束縛されるならされたい。乙愛こそ純に依存出来るものならしたい。
そうしたことはありえなくても、仮に純への想いを失ったとする。乙愛の生きる意味はなくなる。いっそ自ら呼吸を潰えさせて欲しいと願う。
「愛してます、あたしは……貴女を!純様をっ……」
愛して、愛される幸せな夜。
初めてだ。
受け入れるだけの、ただ戸惑って、愛する女にただ想いを持て余すのに精一杯な乙愛に、純はどこまでも優しい。
純の唇が乙愛のそれを塞いだ。
「ちょっとだけ、我慢して」
官能的で、それでいて無垢なキスを重ねながら、純が指を乙愛の割れ目に沈ませてゆく。月のものを排出するだけのはずだった蜜壺は、外部のイレギュラーを吸い上げるように受け入れた。
「あぅっ……く、あぁ……んっ」
僅かな痛みは異物に無知な違和感か。キスにとろけそうな脳髄は、その疼痛を欲望に変える。
「純様……純様っ」
「乙愛のここ、ひくひくしてる。本当に初めて?……昨日話しくれた彼女の他に、貴女を魅せた人はいない?」
「はっ、い……──もちろんです…………純様だけの、私は、……っっ」
「有り難う。でも、貴女が誰かのものであっても、きっと貴女をこうしていた」
「あっ、あん、はぁぁ……あぁ!」