
オオカミは淫らな仔羊に欲情す
第15章 素直になって
このまま出掛けてしまったら、浜尾か別の部下の
女達が絢音の風呂の世話もするのだろう。
実際今まで、動けなくなった女の後始末を
誰かにさせた事などいくらでもある。
けれど絢音の肌を誰かに見せるのも、
触れさせるのもいやだった。
それくらいなら自分でする。
絢音が竜二が言った事に対して、
概ね逆らわない事は昨夜ひと晩だけでよくわかった。
今も大人しく身体を洗われている。
まだ快感の熾き火が残っているようで、
胸や内腿にスポンジが触れるたびにピクリと
身体を強張らせる。
今、ここではシないと言った手前、身体を繋げる
つもりはないが少し遊ぶくらいはいいだろうと、
泡だらけの身体を向かい合わせに膝の上へ
抱き上げ、ボディシャンプーを纏った指を
そっとソコにもぐらせた。
「んっ……シナいって言った、のに……」
早々と絢音の息があがる。
「いや。きれいにしてやるだけだ」
もぐりこませた指を内壁になじませるように
動かす。
昨夜、絢音が最後に意識を失ってから粗方は
掻き出したので、残滓がそれほど残っている
わけではない。
それでもわずかにぬめりを帯びた感触が、
完全ではなかった事を知らせている。
