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オオカミは淫らな仔羊に欲情す

第3章 導入部・その①

  ”もうすぐ離ればなれ” って、感傷に流されるよう
  結構衝動的に体の関係を持ってしまって。

  あれ以来ほとんど連日のように、何かしらの
  口実を作っては2人で逢い ――、


『―― 小遣い貰ったばっかだから、今日はホテル
 入れるけど……どうする?』

『ホテルなんてもったいないから、いつものネカフェで
 いいよ』


 ***  ***  ***


『―― ね、絢。今日はコレ、やって欲しいんだけど』

『え ――っ、コレ、やるの……』

『あ、どうしても嫌ならいい。俺、我慢する』

『……私、あんまし上手くできんよ』

『え ――っ、じゃあ……』


  この日、私は初めて裕の男性自身を口で愛した。


  一緒にいられるだけで満足、とか何とか言いつつも
  毎回しっかりエッチして。


  次に会えるのはおそらくクリスマス辺りかなぁ……
  と。

  予定より10日遅れで裕は留学先のハワイへ
  旅立って行った。

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