
オオカミは淫らな仔羊に欲情す
第11章 ちょっとしたヤキモチ
タクシーに乗るなり、センセにキスされて、
うっとりしたのもつかの間。
今日の下着、300円の小母さんパンツという、
厳しい現実を思い出した。
センセは舌で私の口腔の中を貪ったあと、
唇を離した。
離した後も、その距離、恐らく五センチ以下。
半ば閉じた双眸が色っぽい。睫、長い。
―― そんな事で、恍惚としている場合ではない!
今、目の前にある危機に対処せねば。
どうも彼は私を自宅に連れ込み短時間でヤろう
としているようだが、それは、とっても、マズい。
こんなほいほいヤっちゃう女は、
せいぜいセフレ止まりだろう。
尻軽だと思われるのは、非常に心外な事だ。
そして、何よりまずいのは、
本日身に付けている下着がグ*ゼの白パン、
よりによってパンダのアップリケがついたパンツ
ということだ。
最早、セフレにすらなれない予感……。
そんな私の懸念もなんのその、
センセはまた私に口づけた。
「ん ―― ふ」
今度は舌は少し入れるだけで、
角度を変えながら何度もキスをしてくる。
そうしながら私の左胸が彼の手に包まれた。
思わず、背中に回していた手の指に力が入り、
ぎゅっとしてしまう。
すると、彼は嬉しそうな表情になった。
「今日もうちに泊まっていけよ……」
私も本当は帰りたくない。
でも、パンツがパンダ柄だし……。
「で、でも、明日は学校あるし……」
ほんと、スカートを脱がされる前に、
可及的速やかに新宿へ引っ返し、
深夜バスに飛び乗らねば!
「12時までにうちを出れば大丈夫だよ」
胸の上にあった手のひらが円を描くように動き、
私はびくっと反応してしまう。
ここで快楽に溺れるわけにはいかない。
声を絞り出す。
「で、でも、今、もう10時くらい……じゃない?」
「“もう”じゃない。“まだ”だ」
彼はそう言うや運転手さんに向かって
「あ、ここで結構です」と告げた。
うっとりしたのもつかの間。
今日の下着、300円の小母さんパンツという、
厳しい現実を思い出した。
センセは舌で私の口腔の中を貪ったあと、
唇を離した。
離した後も、その距離、恐らく五センチ以下。
半ば閉じた双眸が色っぽい。睫、長い。
―― そんな事で、恍惚としている場合ではない!
今、目の前にある危機に対処せねば。
どうも彼は私を自宅に連れ込み短時間でヤろう
としているようだが、それは、とっても、マズい。
こんなほいほいヤっちゃう女は、
せいぜいセフレ止まりだろう。
尻軽だと思われるのは、非常に心外な事だ。
そして、何よりまずいのは、
本日身に付けている下着がグ*ゼの白パン、
よりによってパンダのアップリケがついたパンツ
ということだ。
最早、セフレにすらなれない予感……。
そんな私の懸念もなんのその、
センセはまた私に口づけた。
「ん ―― ふ」
今度は舌は少し入れるだけで、
角度を変えながら何度もキスをしてくる。
そうしながら私の左胸が彼の手に包まれた。
思わず、背中に回していた手の指に力が入り、
ぎゅっとしてしまう。
すると、彼は嬉しそうな表情になった。
「今日もうちに泊まっていけよ……」
私も本当は帰りたくない。
でも、パンツがパンダ柄だし……。
「で、でも、明日は学校あるし……」
ほんと、スカートを脱がされる前に、
可及的速やかに新宿へ引っ返し、
深夜バスに飛び乗らねば!
「12時までにうちを出れば大丈夫だよ」
胸の上にあった手のひらが円を描くように動き、
私はびくっと反応してしまう。
ここで快楽に溺れるわけにはいかない。
声を絞り出す。
「で、でも、今、もう10時くらい……じゃない?」
「“もう”じゃない。“まだ”だ」
彼はそう言うや運転手さんに向かって
「あ、ここで結構です」と告げた。
