
オオカミは淫らな仔羊に欲情す
第11章 ちょっとしたヤキモチ
「下着だけ確認させて」
えええええっ?!
むしろそれが嫌で、拒否してるっていうのに――!
「それ、どういうこと?」
慌てる私を彼は抱き上げ、
ベッドの上にそっと仰向けにさせた。
彼は眉間に皺を寄せ、吐き捨てるように言った。
「合コン受けしそうな服着やがって」
―― 急に来たー! 野獣モード!
それにしても、
なんで脱がすのに不機嫌になってるんだ?
私よりふた回り以上もガタイの大きい彼が
上に覆い被さって来る。
彼はまずアンサンブルのカーディガンを剥がし、
七分袖のニットとスリップをいっしょくたに上げた。
ブラが丸見え。
―― もしやこの人、下着マニア?
ちなみに、ブラにはお金をかけている。
オーダーメイドだ。
私は胸に合ってないブラをすると1日中
気持ちが悪くなる。
デザインも少しレースがついている、
大好きなピンク色。
ここで終われば乗り切れる!
「レースか」
舌打ちの音こそなかったが、
舌打ちするような顔をしていた。
―― レース、お嫌いですか?
彼の手が今度は、スカートに向かった。
―― これはヤバイ!
「ちょ、それは……だめ!」
私は彼の腕を掴んだが「大丈夫、ヤらないから」
と言って、スカートを捲った!
薄いグレーのストッキングに押しつぶされて、
無様に歪んだグンゼの白パンがそこにあった
……はずだ。しかもパンダ柄。
―― 私の恋、終わった。
しばし2人とも固まっていたが、彼が沈黙を破った
「ピンクのレースにパンダ柄の白パン!」
彼が犬に戻って天真爛漫に笑っている。
私は無言で起き上がり、スカートを直し、
ニットとスリップを下げた。
