
オオカミは淫らな仔羊に欲情す
第11章 ちょっとしたヤキモチ
「じゃ、私帰る……」
無表情でそう言うと彼に腕を掴まれた。
「ごめん、馬鹿にしてるんじゃない。安心しているんだ」
本当に、この人の言葉、意味がわからない。
彼はほっとした顔で微笑んでいた。
「勝負下着で合コンに参加していたら、どうしようかと
思ってたから」
私は口をあんぐりとさせてしまった。
開いた口が塞がらないとは正にこの事だ。
「え? 確かめるって……そういうコト?」
彼は当然という顔をしていた。
「そう。嵐山茶房に呼んだのも合コンの二次会を
阻止するため」
合コンに行く女なんて ――
嫌われるかと思っていたのに……
いろんな考え方があるものだ。
「ドタキャンがあって、今日、終業間際に誘われた
だけだから」
前々から、頼んでいたのを隠した私はずるい女
でしょうか。
「何それ。芸能人になったキッカケは、
友達がコンテストに応募したから、
みたいな……」
相変わらず表現が変わっているけど、
あながち的外れではないような。
「ってコトで、そろそろ帰りますね……」
でもまた彼に腕を掴まれ、
今度は、ベッドに引き倒された。
「何もやんないから、泊まっていけよ」
また艶っぽい視線を向けられ、
ついつい彼の首に手を回してしまう。
しかも彼の片膝が、私の両脚の間に入って来る。
もう、下着もバレたし、このまま一気に
なだれこみたい感じだが、帰るしかあるまい。
私が黙って頭を振ると、
彼は唇を離し、顔を近づけたまま言った。
「ならあさって、オレの為に時間作ってくれる?」
明後日は土曜日だ。
「あ、うん……」
「じゃ、約束な」
また犬になった。
背後にふりふり揺れるしっぽが見える。
その後タクシーで新大久保まで送ってくれて、
改札で別れた。
―― 本当に"下着確認"だけだった…。
でも、きっと次はヤる気なんだろうな。
両方ピンクレースだとあざとすぎるし……
明後日は一体どんな下着を身につければ
良いのやら。
無表情でそう言うと彼に腕を掴まれた。
「ごめん、馬鹿にしてるんじゃない。安心しているんだ」
本当に、この人の言葉、意味がわからない。
彼はほっとした顔で微笑んでいた。
「勝負下着で合コンに参加していたら、どうしようかと
思ってたから」
私は口をあんぐりとさせてしまった。
開いた口が塞がらないとは正にこの事だ。
「え? 確かめるって……そういうコト?」
彼は当然という顔をしていた。
「そう。嵐山茶房に呼んだのも合コンの二次会を
阻止するため」
合コンに行く女なんて ――
嫌われるかと思っていたのに……
いろんな考え方があるものだ。
「ドタキャンがあって、今日、終業間際に誘われた
だけだから」
前々から、頼んでいたのを隠した私はずるい女
でしょうか。
「何それ。芸能人になったキッカケは、
友達がコンテストに応募したから、
みたいな……」
相変わらず表現が変わっているけど、
あながち的外れではないような。
「ってコトで、そろそろ帰りますね……」
でもまた彼に腕を掴まれ、
今度は、ベッドに引き倒された。
「何もやんないから、泊まっていけよ」
また艶っぽい視線を向けられ、
ついつい彼の首に手を回してしまう。
しかも彼の片膝が、私の両脚の間に入って来る。
もう、下着もバレたし、このまま一気に
なだれこみたい感じだが、帰るしかあるまい。
私が黙って頭を振ると、
彼は唇を離し、顔を近づけたまま言った。
「ならあさって、オレの為に時間作ってくれる?」
明後日は土曜日だ。
「あ、うん……」
「じゃ、約束な」
また犬になった。
背後にふりふり揺れるしっぽが見える。
その後タクシーで新大久保まで送ってくれて、
改札で別れた。
―― 本当に"下着確認"だけだった…。
でも、きっと次はヤる気なんだろうな。
両方ピンクレースだとあざとすぎるし……
明後日は一体どんな下着を身につければ
良いのやら。
