こんな日は抱いて欲しい
第19章 こんな日があるから女は輝くの
ーそして翌日ー
久々にマブダチと会ってびっくりした。
マブダチの体はややふっくらとしていた。
「もう、真由子、お腹に赤ちゃん居ると食欲止まらないんだわ〜
今風の服も着られないし、その上、悪阻が酷いの。
でも、食べたいんだな〜これが。
食べ悪阻って、タチ悪いわ!
ちゃんと栄養がこの子に行き渡るならさ、しっかりやるしかねぇーべ?
太っても仕方ないわよ、私、妊婦なんですから〜
酒も飲めないし、エッチも控えるようになってさ、そりゃ〜不満もあるわよ。
まぁ、母親になるんだからさ、命を育てる制限は守るしかないよね?」
ランチバイキングの店に入り、テーブルいっぱいに料理を並べて、ジンジャエールを飲みながら、機関銃のように喋り捲くるマブダチ千紗は、現在妊娠五ヶ月。
いつもなら、冬でもミニスカートにニーハイブーツのセクシー路線なのだが、ぺったんこ靴にふわっとしたワンピースタイプの妊婦服スタイル。
目が慣れるのに暫し時間を要した。
そして、この驚愕の事実を打ち明けられ、思考能力も低下気味。
人はずっとそのままではない。
変化を遂げる時が必ずやって来るもんなんだと、目の前の千紗を見てしみじみ思った。