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こんな日は抱いて欲しい

第7章 またの名を……



 「さわらの柚子風味焼きもイケますよ」

 「ハァ……」

 「日本酒で頂くと、乙な感じなんですが、原田さんは日本酒は?」

 「………少し、お付き合い程度なら」

 「なら、一杯付き合って下さい」

 「ハイ……」

 私に微笑みかけ、美味しいものを食べさせる魂胆は……?

 「原田さん、下のお名前は?
何か、堅苦しくありません?
因みに私は甘味メロンは源氏名でぇ〜
下の名前は、早穂(さほ)です。
先生は、ご存知の通り神木龍之介♡
笑えますよね?」


 『ハイ、笑えますよ?
あなたの甘味メロンも、本名だなんて思ってません。
もし、本名なら、素敵ネーム過ぎてキラキラしすぎでしょ!』

 
 「真由子と言います」

 「何か、真由ちゃんって感じぃ〜」

 『どんな感じですか?』

 「そうですか?」

 「少しリラックスを兼ねて、真由ちゃんって呼んじゃっていいですか?
私の事は、メロンでも早穂でも呼びやすい方で構いませんから〜」

 「………はぁ……い」

 「真由ちゃん♡」

 不思議な世界に迷い込んでます。
神木龍之介も、眼鏡のズレを直しながら笑いを堪えていながらも、クールさを崩さず保ってる。

 銘酒とやらを仲居さんが運んできて、注がれちゃいました。
香り良し、味良しで……酔えます。

 「ヤダぁ〜真由ちゃんったら、イケる口なんじゃん!
遠慮しないで飲んじゃって!」


 「はぁ〜い♡」  


 今夜は酔ってもいい?

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