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幸せの欠片

第13章 想いが繋がる瞬間


キツイけど、痛くはない

多分それは指に纏わりつかせている滑りのおかげで

探るように奥に進む指を思いの外スムーズに受け入れた

「大丈夫…?」

「うん、…痛くは、ない」

「そっか」

心配そうな相葉さんの顔が少し緩んだ

気持ちいい、とは言わないし
入っている感触は何とも言えないけれど

これなら大丈夫かも、と小さく息を吐いた



だけどそんなのはあまりに安易な考えで

“少し動かすよ“ と入っていた指が内壁を軽く擦り始めたら、途端に大丈夫だなんて思えなくなった

なにかを探すような動きに得体の知れないおかしな感覚が身体を襲う


「このへん…かな」

「え…?」

独り言みたいに呟いた相葉さんに、なにが?と聞こうとして


「ひあ…っ!なに…っ、あ、あ…!」

経験したことのない鋭い刺激が、内側から呼び起こされた

「ここ、…イイ、でしょ?」

「わか…な…っ、や、ああ…!」

なんなの、これ
こんな感覚、知らない

おかしくなる
自分が分からなくなる

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