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幸せの欠片

第9章 あめ、くるま、…そして、あか


だけどやっぱりおかあさんはうごかなくて

「おかあさん?…おかあさんってば!」

うごいてよ

“かずなり“ ってよんでよ

なんでうごかないの?

おかあさんはどうなっちゃったの?



ぼくはまたさっきのおじさんにつかまえられた

「あまり見るな」

そういって、ぼくをだっこした


でもおかあさんがそこにいるのに“みるな“ っていわれるのがわからない

「でも、おかあさんおこさなきゃ」

「もう救急車が来るから」

「きゅうきゅうしゃがきたらおかあさん、おきる?」

「…大丈夫だから、ここにおじさんといよう」

だっこするてがぼくをギュッとした


「…うん」

そのつよいちからに
そばにいったらいけないんだと、りかいできた



******

サイレンがきこえて、きゅうきゅうしゃがおかあさんをのせてはしりだした

ぼくはけいさつのひとにいろいろきかれた

わかることだけこたえたら、こんどはパトカーにのせられた





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