幸せの欠片
第12章 その先へ
“明日が休みなら良かったのに“
何度も相葉さんが悔しそうに繰り返す
「…そんなのお互い様だから」
最初こそ、自分だってそう思った
だけど割と早く割り切れる自分は、早い段階で諦めはついていて
相葉さんがいつまでも悔しがる姿に、苦笑を抑えられなくなっていった
この割り切りの早さが、人に依っては不快感を与えるのは知っている
だからと言ってわざわざ嘘をついてまで合わせる事はしないけれど
「ホント、かずはクールだよね」
「そう?」
「でもそれがかずらしい、って奴なんだろうけど」
ここで俺を責めるような事を言わないのも “相葉さんらしい“ と言えると思う
大抵は “冷たい“ と言われるのが常だったから
“足して割れば、ちょうどいいんじゃない“ なんて納得してみせたのは、相葉さんが初めてだ
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「どうしよう。勿体なくてまだ起きてたいけど…寝ない訳にはいかないよね」
そう言われ、壁にある時計に目を向けて見れば、0時を指している
「あ、うん…」
「…一緒のベッドでも、いい?」
少し遠慮がちな言葉に、思わずドキッとした