好きって言わない!
第17章 Hey bad boy。
M side
M「ミーコ、ご飯置いとくぞー?」
最近新しく買った可愛らしい猫の形をしたお皿に、ミーコの好物をたっぷり入れた。
M「・・・どこいるんだろ。」
猫ってのは気配を消すのがうまい。
1人暮らし用のこの部屋に身を隠す場所なんてそう無いと思うのに、いつも探すのに苦労する。
前よりは姿を見せてくれるようになったけど・・・
まだまだ気を許してはくれないみたいだ。
でもご飯はしっかり食べてくれてるし、ミーコが元気ならそれで良い。
たまに撫でる事にも成功してるし。
さて、俺もご飯食べよっかなー。
なんて思ったその時、テーブルに置いていたスマホが震えた。
M「・・・・・。」
まさか。
恐る恐るディスプレイを見ると、見覚えのある番号。
決して登録するものかと睨みつけた、あの番号だ・・・
M「出ない。絶対出ないぞ。」
プイと顔を背けてキッチンへ行く。
何作ろうかな。
冷蔵庫を開けてメニューを考えている間も、鳴り続けるスマホ。
うるさい。
でも気にしちゃダメだ。
ココでイライラして電話に出たらアイツの思う壺。
飄々として人のペースを乱すあの悪魔のような男の思う通りになってたまるか。
M「何作ろっかなー?!」
大きな声を出してイライラを誤魔化していると、ふと足元に気配を感じた。
M「?!」
にゃーお。
M「ミーコ・・・!!」