好きって言わない!
第17章 Hey bad boy。
M side
S『もしもしもしもーし?!』
こうなったら仕方ない・・・
M「・・・なんだよ。」
不機嫌さを隠す事なく電話に出る。
電話越しに、櫻井が ふ、と笑った気がした。
S『遅せーよ。電話する事は伝えてあっただろ。』
相変わらず偉そうな口振りだ。
M「お前が勝手に言ってただけだろ。
忙しいんだよ俺は。
もう切るぞ、二度とかけてくんな。」
言い終えた瞬間に通話を切った。
よし、アイツのペースに持ってかれる前にぶった切ってやったぞ。
ピンポーン。
M「・・・・・。」
嘘だろ。
モニターを確認しなくても分かる。
絶対櫻井だ。
ピンポンピンポンピンポーン。
M「怖ぇーよアイツ!!」
なんのホラー映画だよこれ!!
てかマジで何しに来たんだ!!
ご飯を食べていたミーコが、また鬱陶しそうな顔で俺を見上げる。
にゃーお!
M「・・・悪魔を家にあげろって言うのか。」
にゃお!
M「どうなっても知らないぞ?!」
アイツ本当に性格悪い悪魔なんだからな!
ミーコ食べられちゃうかもしんないぞ!!
フン、とミーコに鼻で笑われた気がした。
まるでビビってる俺をバカにするみたいに。
・・・確かに、こんな構えなくても堂々としてりゃ良いんだ。
頭は良いらしいが、ケンカは弱そうだし。
M「・・・よし。」
戦ってやろうじゃねーか。
なぜかドキドキしはじめた胸に少しの疑問を感じながら、エントランスのロックを解除した。