好きって言わない!
第17章 Hey bad boy。
M side
S「ありがとう。」
M「・・・え?」
俺が手にしているものを見て、ふわっと笑った。
独特のある香りだけど、ほのかな甘みがあるハーブティーは、最近俺が気に入っているもの。
疲労回復の効果があるから疲れた時に良く飲むんだけど・・・
そうか、こいつ紅茶飲み慣れてる感じがしたし、俺がこれを選んだ理由が分かってるのかもしれない。
M「・・・・・。」
クソ。普通に前と同じのにすりゃ良かった。
嬉しそうに笑う櫻井の顔を見て、なんだか急に恥ずかしくなる。
・・・それにしても。
さっきの顔。
いつもあんな風に笑えば良いのに。
せっかくアイドルみたいな面してんだから、ああやって可愛くニコッて笑った方が絶対・・・
M「何考えてんだ俺!!」
別に悪魔がどう笑おうと知ったこっちゃねぇだろ!!
笑った顔が可愛いなんてそんな事思ってねぇし!!
ダメだ、やっぱ俺こいつが苦手だ!!
なんか変な動機がするし落ち着かなくなる!!
櫻井の前にガチャンと紅茶を置いて、睨み付けた。
M「飲め!そして帰れ!」
S「情緒不安定かお前は。」
M「は?!」
S「紅茶淹れてる時は可愛かったのに・・・
何プリプリしてんだよ。」
M「かっ、かわ・・・、」
可愛かったって・・・!!
俺が?!
S「・・・ふふ、美味い。」
紅茶に口をつけて、櫻井が満足気に微笑んだ。
突っ立っている俺に、お前も座れ、と目で促される。