好きって言わない!
第18章 それぞれの中間テスト。
N「・・・全教科平均点以上が条件だな?」
A「・・・うん!」
N「良いよ。もし本当にクリア出来たら行ってやる。」
A「ホント?!」
N「デート、楽しみにしてるね?」
A「デッ・・・」
N「ふふ♡」
まさか、まーくんが俺とデートしたいなんてね。
しかもそのために嫌いな勉強を頑張るなんて・・・
N「俺のために頑張って?」
掴まれたままの手をきゅっと握り返して、
上目遣いで可愛く応援してみる。
A「・・・うん!!超頑張る!!
満点取っちゃう♡♡♡」
バカだ。
途端にデレデレと破顔するまーくんを見て、呆れながらも俺も緩む顔をおさえられない。
それにしても・・・
彼女に一途だと宣言しておきながら、俺に浮気心があったと言うまーくん。
名誉挽回したいと言いながらも俺をデートに誘うなんて・・・
もしかして、本当に翔みたいな浮気者なんじゃ・・・
悪い男なのかな・・・
再びやる気満々で勉強を始めたまーくんの横顔を、頬杖をつきながらボンヤリと眺める。
悪い男でも良いや。
好きだもん。
カッコ良いもん。
ホントにデート、連れてってよね。
絶対平均点とれよ??
テストまで数日。
受験の時より、ドキドキしてる自分がなんだかおかしかった。