好きって言わない!
第18章 それぞれの中間テスト。
A side
A「松潤ってば!!」
S「潤、」
AN「「・・・え?!」」
思わずにのちゃんと顔を見合わせる。
翔ちゃんが、なんだか色っぽい声で松潤を呼ぶんだもん。
てか今まで松本って呼んでたよね・・・??
S「昨日あんだけ勉強したんだ、大丈夫だよ・・・。」
机に両手をついて、座っている松潤の耳元で囁く翔ちゃん。
え、昨日翔ちゃんと一緒に勉強してたの?!
てか何か2人の雰囲気がアダルトなんだけど!!
M「・・・離れろ。あと名前で呼ぶんじゃねぇ。」
睨む松潤を見て、翔ちゃんは楽しそうな顔で笑った。
S「結果、楽しみにしてるよ。」
松潤の首元の赤い痕をスルリと撫でて、翔くんは教室を出て行ってしまった。
M「・・・クソ!ムカつく!!」
やっぱり仲悪いのかなぁ。
翔ちゃんといると、松潤はいつも苛立ってる。
A「仲良くしてくれたら良いのになぁ。」
呟いた俺に、にのちゃんが難しい顔をしている。
N「・・・なんか松本が可哀想に思えてきた。」
A「え、なんで?」
N「なんでもない・・・。」
それより!と、にのちゃんが俺に向き合う。
俺を見上げると、胸元で両手で拳を握った。
N「頑張ってね?落ち着いてやれば、絶対大丈夫だから!!」
キュルンとした瞳で、可愛く応援してくれる姿に思わずキュンとする。
A「うん!頑張る!!」
にっこりと笑ったにのちゃんが、バイバイ、と手を振る。
教室の入り口で俺を振り返ると、また両手で頑張れのポーズをしてくれた。
A「超可愛い・・・!!」
ヤバイ、何なのアレ!!
天使じゃん。
妖精じゃん。
女神じゃん!!
さっきの可愛い笑顔が見れるなら、何だって頑張れる気がする。
さぁ、デートはどこに行こうか。
まだテストは始まってもないけど、確信してるよ。
にのちゃんの為なら、満点だってとってみせるから。