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好きって言わない!

第19章 デート。





N「だからもっと喜べっての。
数学100点なんて、ビックリだよ!
まーくん凄い!超頑張った!」




背伸びをして、まーくんの頭をよしよしと撫でた。




A「にのちゃん・・・」




みるみる笑顔になったまーくんが、ふわっと俺を抱きしめる。
ありがと、と耳元で小さく囁かれた。




N「・・・・・、」




もう抱きしめないって言ったくせに。
まーくんの吐息が耳を擽って、こそばゆい・・・
もっと力強く抱きしめてほしいよ。




そっと体を離すと、お互い無言で見つめ合った。
ねぇ・・・
キスしたいんだろ?
顔に書いてるし、目がそう言ってるよ?




N「・・・・・。」




同じ気持ちなのにね・・・




A「・・・戻ろっか。」




N「うん。」




俺たちは友達だもん。
イケナイ遊びはもうおしまい。




歩き出した時に、ふと手が触れた。




A「・・・・・。」




コッチを見ずに、まーくんがきゅっと俺の手を握る。




N「・・・・・。」




手を繋ぐだけで、こんなにも心が震えるんだよ。




ダメだね、俺。




諦めなきゃって思ってるのに、
こんな恋は普通じゃないって気づいてるのに、





止められそうにないよ・・・







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