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好きって言わない!

第4章 始まる。




疲れた・・・・・




カバンを放り投げて、ベッドに倒れる。




あの後、事あるごとに俺に話しかけてきた櫻井。




今までクラスメイトに目を向けていなかったから知らなかったが、櫻井はクラスの人気者らしい。




イケメン櫻井が女子にキャーキャー騒がれるのは分かるが、
男子からの人気も得ているのがスゴイ。




クラス委員長に立候補する事も当然みんな知っていて、櫻井が誰を副委員に指名するのかかなりの話題になっていたらしく・・・




「ねぇ、二宮クンって翔くんと仲良いの?」




N「仲良くねぇよ。」




櫻井目当ての女子からひっきりなしに声を掛けられてウンザリだ。




うちのクラス以外の女子からもだぞ。
入学して間もないというのに、そんな人気なのかよあいつ!




「・・・二宮クンって無愛想。」




そして、目立たなかった俺の存在は、今日だけで一気に
“無愛想ないけすかない奴”
として名を広めていた。




まーくんに愚痴ってやろうと思ってたのに、今日は部活がある日。
イライラしながら1人で帰る事になってしまった。




今日は母さん帰ってくるし、まーくんに会えないなぁ・・・




N「・・・・・。」




別に良いけど。




その時、ポケットのスマホが震えて慌てて確認する。
俺に電話をかけてくるなんて、母さんかまーくんだけだ。




N「まーくん!!」




A『あ、にのちゃーん?何してんの?』



N「何もしてねぇよ、それより聞いて!!」



A『なに、なんか怒ってる?』



N「クラスにすっげームカつく野郎がいるんだよ!!」




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