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好きって言わない!

第20章 未満な2人。






A「うわーーーっ!最悪!!」




N「走ろ!!」





土砂降りの中、まーくんと2人で家まで走った。
幸いすぐそこだったから大して疲れはしなかったけど、激しい雨に一瞬でびしょ濡れになってしまった。





N「うー、びちゃびちゃ・・・」




キャップを取ってぷるぷると頭を振る。
パーカーが水分を吸って重たい。
てか寒い。




A「にのちゃん先にシャワーいっといで。
風邪引いちゃう。」




N「え、一緒に入っちゃおうよ。
びちゃびちゃのままいたら寒いじゃん。」




一緒にお風呂なんてドキドキしちゃうけど、そんな事言ってられない。
マジで風邪引いちゃうって。




A「・・・いや、俺は平気だから。
先行っといで?」




俺の方を全く見ずに答えるまーくん。




N「・・・なんで?何か機嫌悪い?」





さっきまで笑顔だったのに。
声のトーンも低いし、言い方も冷たい。
傘忘れた事、まーくんのせいにしたから?
それとも他に俺なんかしちゃった?




A「別に機嫌悪くないよ・・・。笑
ほら、寒いから早く行って来いって。
着替え出しとくから。」




N「・・・・・。」





笑ってるつもりかもしれないけど、全然笑えてないから。
あと、こっち見ろよ。
何でずっとそっぽ向いてんだよ。





N「・・・俺帰る。自分ん家でシャワー浴びるわ。」




A「え、ちょっとにのっ・・・、」





腕を掴まれたけど、振り払ってやった。





N「まーくん家にいる理由も別に無いし。
さっさとシャワー浴びたいんだよ、離せ。」





思いっきり睨むと、まーくんが辛そうな顔になる。





N「・・・なんで、」





なんでそんな泣きそうな顔してんの?





A「帰るなよ・・・。」




N「え・・・」








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