好きって言わない!
第21章 不機嫌な2人。
M side
ペット【pet】
①飼ってかわいがっている動物。愛玩動物。
②かわいがっている年下の者。お気に入り。年下の愛人。
M「・・・・・。」
S「何見てるんだ?」
M「うわぁぁぁっ!!」
後ろからスマホを覗かれて、慌てて隠す。
み、見られてないよな?!
S「なんだよ、18禁サイトか?」
M「んなわけあるか!!」
ふーん、ともう興味を無くした様子でソファに体を沈めた櫻井。
ソファに置いてあるクッションを気に入っているようで、家に来るとだいたいそれをマクラにして寝転んでいる。
当たり前のように俺の家で寛ぐこの男・・・
何を考えているのか良く分からない。
先日の中間テストで賭けをした。
俺が勝てば、もうコイツと関わる事はなかったのに・・・
M「はぁ・・・」
全教科平均点以上を取るなんて余裕だと思ってた。
勉強は嫌いじゃないし、中学の頃は成績も上位だったから。
レベルが違い過ぎた・・・
入学試験は一応パスしたし、十分通用すると思ってた自分が甘かった。
・・・いや、通用するはずだった。
かなり勉強して手応えもあったんだ。
返ってきた答案用紙を見た時ショックだったのは、しょうもないミスが多かった事。
ケアレスミスが無ければ、平均点は取れていた。
落ち着いていれば大丈夫だったのに・・・!!
キッとソファで寝ている櫻井を睨んだ。
コイツのせいだ!!
俺を散々揺さぶって動揺させて・・・
テストの日だって・・・!!