好きって言わない!
第21章 不機嫌な2人。
M side
まぁ、平均点取れなかったんだけど。泣
悔しいのが、櫻井が言ってた通りケアレスミスで点が伸ばせなかった事。
あんなに注意しなくちゃって思ってたのにな・・・
テスト中もチラチラと櫻井の顔が浮かんで集中できなかった。
そして、条件をクリア出来なかった俺に対して、あっさりと全教科満点を取ったコイツ。
聞けば、実力テストも満点だったらしい。
詐欺だ!!そう思ったけど、俺が平均点を取れていれば俺の勝ちだったんだ。
全ては俺の力不足。
だけど・・・
ぺ、ペットってどういう事だと思う・・・??
賭けをしたあの日、耳元で囁かれた言葉。
“ 俺が勝ったら・・・
お前は俺のペットになるんだよ。”
ここで、俺がペットとは何かスマホで検索していた事に繋がるわけだ。
だって、分かんねぇよ!!
人間に対してペットなんて言葉を当てはめたことは無い。
まぁ、その・・・
いわゆる、そういう変態の世界もあるんだろうなって事は、まぁ・・・
色んな趣味趣向があるから否定はしないけど。
まさか、コイツにそういう趣味がある訳じゃないよな・・・?
この若さでそこまで変態極めてないよな・・・??
俺ムリだぞ?!
そんな人としての尊厳を手放したくはない・・・!!
S「何ブツブツ言ってんだ。」
M「うわぁぁぁぁっ!!」
S「うるせぇな。」
うわ、寝起きで機嫌が悪い・・・!!
あくびをしながら、まだ半分ボーッとしている櫻井。
機嫌の悪いコイツはマジでろくでもないんだ。
逃げよう。
そろそろとキッチンへ逃げようとしていると、グッと腕を掴まれた。
M「・・・・・。」
S「潤、」
ニッコリ笑っているけど、機嫌が良いわけじゃない。