好きって言わない!
第23章 大混乱が大混雑。
S「分かってない。」
N「はい・・・・・。」
俺は今、翔に説教をされている。
朝、教室に入った瞬間首根っこをつかまれて委員会で使っている会議室に引きずりこまれた。
何事だと怒った俺の頭を、スコンとはたく。
昨日の、まーくんとのイチャイチャがバレていたのだ。
S「俺に感謝しろよ?!
人が通らねぇように見張ってやってたんだから!!
6組が1番端の教室で良かったよ・・・」
委員会が終わった後、教師に頼まれて教室にプリントを持ってきたという翔。
俺らの声を聞いて相当焦ったそうだ。
N「ごめん。」
S「ったく・・・場所を考えろ。
んで声を抑えろ。」
恥ずかしくて死にそうだ。
S「普通開けっぴろげの教室でヤるかねー。
雅紀も堪え性の無い奴だ。」
N「・・・俺が誘ったんだ。」
彼女に電話で好きなんて言ってるのを聞いて、ヤキモチを妬いた。
彼女の事なんて忘れちゃえば良いと思って甘えまくってしまった。
N「だから、まーくんは悪くない。」
俺がその気にさせただけ。
S「へぇ・・・
教室で男誘うなんて、お前も大胆だな?」
ニヤリと笑う翔。
怒ってた表情が、愉しそうな顔に変わる。
N「・・・別に!!今回は悪かったな。
もうしないから、この話は終わり、」
話を切り上げて、会議室を出ようとした俺の腕を翔が掴む。
N「・・・なに。」
S「で?どうなの。」
N「・・・なにが。」
S「どんな感じ?キモチイイの?」
俺を引き寄せて、耳元で囁く翔。
思わずビクリと体が揺れる。
キモチイイって・・・
翔も男なら分かるだろう。