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好きって言わない!

第24章 Dishonest love。





S side





さて、今日は家に上がるのに何分かかるかな??




最近の俺は、気が向けばアイツの家に足を運んだ。
俺の事を嫌いだというアイツは、俺が来るとすごく嫌そうな顔をする。




頬を染めながら。
それがすごく面白かった。




S「可愛いんだよなぁ♪」





必死に俺の事を嫌いなフリをする。
俺を睨んで、罵って、
でも俺の機嫌が良いのか悪いのかを伺っている。
その瞳がすごくそそられるんだ。





ピンポーン。






いつものようにインターホンを鳴らした。
今日もアイツは可愛いく怒ってくるだろう。
帰れ、もう来るなとキャンキャン言ったあと、結局は俺を招き入れるんだ。




1番時間がかかった時は、20分ほどインターホン越しに言い合いをしたものだ。
ふふ、あれは楽しかったなぁ。






M『・・・・・入れ。』




ん??




すぐにエントランスのロックが解除された。
俺の姿を確認しているハズの潤。
いつもならココで、帰れ、嫌だ、の応酬があるんだが・・・




不思議に思いながらアイツの部屋の前まで来た。
ガチャンとドアを開ける。




エントランスを通ったあとは、いつも部屋の鍵は開いていた。
またインターホンを鳴らされるのが面倒なんだろう。





S「・・・おい。」





キッチンでお湯を沸かしている潤が振り返った。
あ、メガネ・・・。
こいつ普段はコンタクトだったのか。




S「・・・・・。」




へぇ・・・可愛い。
顔が小さい潤は、メガネが良く似合っていた。




M「・・・飽きもせず良く来るな。
何しに来てんだお前。」




S「あ?」




いつもの怒鳴り声ではなく、静かな声。
しかもこっちを見ない。
なんだ、機嫌が悪いのか?







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