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好きって言わない!

第30章 台風ジェネレーション。





M side




M「ふぁ・・・っ、」




いけない。
ついウトウトしてしまった。



爽やかな土曜日の朝。
早起きして映画鑑賞を楽しもうと思っていたのに・・・




M「あ、クソ・・・
もう終わってんじゃん。」




みていた映画は静かにエンドロールが流れていた。
ラストシーンがすごく綺麗な景色で大好きなのに・・・見損なった。




M「はぁ・・・。」




わざわざ戻すのも面倒だし、もういいか。
また今度みよう。




それより、こんなリビングで寝こけてたら風邪をぶり返すかもしれない。
いっそ眠気覚ましにユックリ朝風呂でもして体を温めるか・・・
半身浴で本でも読もうかな。




学祭の翌日、体が怠くて学校を休んでしまった。
案の定高熱が出て、3日も続けて休んだ。
昔からあまり丈夫な方ではなかったけど、こんなに風邪が長引いたのは久しぶりだった。




M「あいつのせいだ。」




肉体的にも精神的にも俺を疲弊させる、あの男のせいだきっと。




寝込んでる最中に1度やってきたけど、初めて家にあげなかった。
移したら悪いし、なにより弱ってる所を見られるのは嫌だ。




電話もLINEも無視したままだけど・・・
怒ってっかなぁ・・・



また家に来るかもしれないと思っていたけど、あれからは何の音沙汰もなく平和だった。




どうせ彼女かセフレ達のとこで遊んでるんだろう。




M「あ・・・俺もセフレか・・・」




いや、セフレとも思われてないかもしれない。
あいつにとったら俺なんかちょっと珍しいオモチャくらいのモンなんだろう。



物珍しいだけ。
女のがそりゃ良いだろうよ。




M「・・・やめよう。
どんどん暗くなる。」





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