好きって言わない!
第31章 selfish。
女の子にキスをした翔は全く悪びれる様子もなく。
しかも、松本も一緒だった事にたぶん気付いていた。
俺と喋りながら、チラリと一瞬だけ松本の背中に視線をやったのに。
何のフォローもしない翔を見て、松本を気の毒に思った。
翔は、松本の事をマジでセフレだとしか思っていないのか・・・。
あの温泉で、松本が寂しそうな顔をしていたのは気のせいじゃなかったんだ。
松本はあいつを・・・
あの女好きのロクデナシ野郎を好きになって苦しんでるのかもしれない。
俺は余計な事をして
ただ単に松本を傷付けてしまった。
N「俺ってキューピッド向いてないわ・・・」
A「なんの話??
にのちゃんは天使だよ?!」
だいたい、なんで翔なんかを好きになったんだ??
すげぇ仲悪かったのに。
打ち解けてからも、翔の言動に1番引いてたのは松本だっただろ。
顔だけは確かに整ってるけどさ。
やっぱ中身は大事だ。
A「ねぇ、そろそろ俺の話聞いてくんない?泣」
例えば、俺の彼氏とか最高よ??
ニコッと微笑めば、まーくんも嬉しそうに笑う。
N「俺って幸せ者だなー。」
A「えー?俺も幸せ者だよ♡」
N「浮気しちゃダメだよ。」
A「するわけ無いし!!」
N「んふふ♡うん、信じてる♡」
A「もう、急になに?」
N「んー、だって・・・
まーくんって超イケメンなのに性格も良いし優しいし。
しかも背高くてスタイルも良いし。」
A「えええ?!」
真っ赤になった可愛いまーくんに、チュッと触れるだけのキスをして甘える。