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好きって言わない!

第6章 失恋。




S「よし、委員会で提案決定だな?」



相変わらずニヤニヤと笑うこいつは、やっぱり成績優秀な優等生とは思えない。
すげー悪人面。




N「・・・仕方ねぇな、やってやるよ。」



S「ふははっ、ありがとう。
よろしくな?」




また櫻井が手を出したので、今度は握手してやった。
なんだかんだで話聞いてもらってスッキリしたし・・・




N「ありがとう・・・。」



S「どういたしまして、ニノちゃん。」



N「・・・気持ち悪りぃな、ニノって呼べ。」



S「ふふ、了解。
ニノは俺をなんて呼んでくれんの?」



N「知らねぇよ。」



S「冷たいねー。」




その時、授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
休み時間の間に教室に行かないと。




S「さて、行くか。」




立ち上がって、椅子を直す櫻井。




N「・・・翔。」



S「・・・なに。」




ふふ、と嬉しそうに笑う顔がなんだかやっぱり腹が立つ。




N「何でもねーよ。」




ガタンと音を立てて椅子を直すと、さっさと委員会室を出て教室に向かった。




失恋はするわ副委員に選ばれるわで最低な日だけど。




・・・ヘコんでても仕方ない。




さっき翔に誘惑しちゃえって言われたけど。
そんな事出来るはずがない。




やっぱりまーくんに幸せな気持ちでいてほしいもん。




俺のまーくんへの想いは・・・
大丈夫、きっといつか友情に戻る・・・




昨日のまーくんからのメッセージを開く。
まだ返信をしていなかった。




“ 元気になった!!
今日まーくん家に行くね。”




送信して、深呼吸をひとつ。
うん、大丈夫。



きっと彼女の話をされるだろうけど・・・
頑張って笑顔で聞いてあげよう。




俺は、まーくんの親友だから。









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