
昭和回想録
第3章 誰よりも・・・。
俺の腹の上で顔を伏せている優子の嗚咽が聞こえる。
意味の分からなかった言葉も時間とともに予想がついてきた。
それも優子からの話し掛けで確定的なものになる。
「・・この前、バイトしている古本屋へ
い ったの・・
お兄さんに会いたくて・・・でも店が
閉まっていたんでいないのかと
思ったたら・・・
店の中から音がして・・。
カーテンの隙間から覗いてみたら、
中学生の女の子がお兄さんのオチンチンを
しゃぶってるのが見えたの・・・。
ビックリした・・・息が止まるんじゃな
いかってくらい・・・
私のほかにも好きな人がいるのかなと
思って・・・
悲しくなっちゃった・・・」
なんということだ。
優子に見られていた。
美幸とのフェラチオに夢中になって周りのことが
分からなくなっていた。
最悪の状態。
弁解の余地はない。
俺は言葉を出せないままでいる。
見つかったことへの驚き。
悔やんだ。
俺は心底、悔やんだ・・・。
