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第17章 ふかふか
#A
A「ぐはぁ〜・・・・ 」
夏休みが終わって早々の確認テストも、
残すところあと1教科。
俺にとって最難関の数学A・・・!!
ここんところ、みっちりつきっきりで
にのちゃんに教えてもらったけど、
どうにもこうにも理数系は苦手。
教科書をパラパラめくりながら
絶対これはでる!って
にのちゃんがマーカーを引いてくれた公式を確認。
あぁ、この休み時間が終わったら
テストが始まってしまう・・・
そう考えると焦りよりも
諦めが一気に押し寄せてきた。
トレーニングと思って外周3周、受けて立とう・・
いや、むしろ3周ですめば万々歳じゃないか。
N「相葉くん。」
A「ほぇ? 」
いつの間に。
机の横にはにのちゃんが険しい顔して立っている。
N「ちょっと教科書貸してね。 」
ペラペラと教科書をめくると、
キュキュきゅ、と星印をつけた問題を
ずい、と俺の前に差し出してきた。
N「これの2問。多分だけど数字変えてそのままでると思う。公式はマーカーしたとこだけで解けるけど、ひっかけだから解き方一応みといた方がいいよ。」
にのちゃん・・・スパイでも雇ってるの?
教えてくれるのはありがたいけど・・・
俺もう全然頭の中入らない!
A「 にのちゃん、俺もう諦めたよ・・・パンク寸前!!もう 無理〜!外周3周、する覚悟できたわ
・・・。」
もうここから頭に詰め込める自信がない!!
にのちゃんは大丈夫だ!がんばれ!諦めるな!て
言ってくれるかと思いきや
N「 ・・・あっそ。じゃあいいや。」
プイっと自分の席に戻ってしまった。
あれ?なんかご機嫌ナナメ?
