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第18章 ふがふが
"位置について・・・よーい、、"
パァン!!
乾いたピストルの空砲が鳴り響く。
応援と歓声が一気にグラウンドに広がった。
徐々に近づいてくるおーちゃんを確認し、
ちょっとドキドキしながら走り出した。
O「にの!!」
バトンパスはバッチリ。
だけど100mってこんな長かったっけ?!
ほぼ団子状態でどのクラスも3走に
バトンを繋いだ。
ハァハァと、上がった息を整えつつ、
3走の行方を追うと、若干のリードを持って
アンカーにバトンが渡った。
タッチの差でバトンを受け取った潤くんと風間に
グングン差をつけながら
ゴールテープに向かう相葉くん。
N「いけーーー!相葉くんがんばれーーー! 」
ほぼ独走状態でゴールテープを切った相葉くんが、
グッと頭上でガッツポーズしたのが見えた。
同時に歓声が一際大きくなり、
クラスメイトたちがゴール地点へと走り出した。
後からゴール地点へと合流した俺たちにも
クラスメイトからは惜しみない拍手が送られ、
男どものせーのの掛け声とともに
相葉くんが胴上げされた。
A「ほら!にのも!」
N「え!やだやだやだ!!」
「「姫の胴上げじゃーー!!!」」
N「ぎゃぁーーー!やめてーーー!! 」
こうして、体育祭は幕を閉じた。
・・・かのように思われた。
