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第18章 ふがふが





K「にの!リレーおめでとー!」


N「お、ありがと。 」





体育祭の後。

片付けをしていると風間に話しかけられた。


K「にのって脚速いんだな!
なんかスポーツやってたの?」



N「俺?小学校の時にちょこっと
野球やってたけど、ほんとちょこっとだよ。
転校が多くてさ。 」



へー、そうなんだ、と相槌を打って

にこにこと話を聞いてくれる風間は

こうして話せばやっぱりいいやつなんだ。

俺がちょっと嫉妬深いだけ。




N「このブルーシート、
どこに返せばいいいのかな?」



K「ああ、倉庫だよ!新しい方の。」



N「サンキュー。」






まとめたブルーシートを、

よっこいしょと持ち上げ歩き出すと、

新倉庫の手前で2年のジャージを着た先輩に、

「それは旧倉庫だよ」と話しかけられた。




風間のやつ、間違えて教えたな?




知らない先輩だったけど、一応お礼を言って

旧倉庫の方へと踵を返すと、その先輩が

それだと両手塞がって開けられないでしょ?

と言ってついてきてくれた。



旧倉庫は、置かれている備品も少なく

ほとんど人の出入りがないようで、

一緒に片付けていた人たちはほとんど

新倉庫に向かっていってた。



ブルーシートだけこっちに置くのか?

そう思うと不思議だったけど、

旧倉庫の前まで言われるままにきてしまい、

その先輩が扉をあけ、どうぞって

中に促してきた。



N「あ、ありがとうございます。
置いたら自分で出れるんでもう大丈夫です。」



そう言ってキョロキョロと

ブルーシートの置き場を探して奥に進むと

その先輩が俺の背後に周り、

いきなり、手で口を押さえつけてきた。






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