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第18章 ふがふが
N「っふ、ふぐ・・・ぅ、う〜・・・ 」
涙が止まらない。ヤダヤダ。
「触って欲しいのは前じゃなくてこっちかな?
・・そんなに泣かないで?コーフンしちゃう」
体操着の中の手を抜き、
サワサワとお尻を撫でる感触に
ゾワっと寒気を感じた。
N「んん!んーーーーー!」
もう終わった・・・
そう思ったその時。
ドンドンドン
「誰かいるのか?」
扉の向こうから声がする。
N「んんん!んんんんんん!!!!」
「・・・っくそ!」
明らかに先生の誰か、大人の声だ。
N「んーーーーー!! 」
バタバタと足で音を出して、
ここにいるよ!と訴える。
「おい!?なにしてる!!開けなさい!!!」
ドンドンと扉を叩く音の後ろで、
鍵取ってきました!という声が聞こえた。
ガチャリ、と重い音がしたと同時に
開かれた扉。
涙で視界がボヤけるけど、
助かったということだけはわかった。
K「にの!!!!」
助けに駆けつけてくれたのは
俺の王子様じゃなく風間だった。
救出してくれた松岡先生は、
ひとまず保健室行ってこい、と残し
俺を襲った先輩を連行してった。
風間に付き添われて保健室にやってきたけど
すでに保険医の先生は帰宅していて、
縛られた手の傷や、暴れた時についたすり傷は
風間が手当てしてくれた。
K「・・・大丈夫?」
N「うん。ありがとな、ほんと。」
K「いや、変な方向歩いてったから
気にはなってたんだけど、、、
俺がもっと早く気づけてれば・・・」
N「いいって!ほんとに!
風間のおかげで助かったんだから!」
俺よりもしょぼんとする風間に、
申し訳なくなる。
少しの沈黙。
こんな時、どんな対応をするのがいいのか
よくわからない。
すると、風間は俯いたまま、
K「・・・にのさ、変なこと聞いてもいい?」
と言ってきた。
