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第18章 ふがふが




#N




N「しつれいしまーす・・・ 」



職員室のドアを開け、中に足を踏み入れると

俺に気づいた松岡先生が振り返った。




N「あ、あの、先生。ありがとうございました。」



松「おう、大丈夫か?
早速で悪いけどお前からも少し事情聴取かな。」






クイっと応接室の方をアゴで差し

先に入ってろ、と言われた。




職員室の奥にある応接室に入ると、

誰もいないソファに腰をかけて先生を待った。



まだ相葉くん、待っててくれるかな・・・

連絡しようにも、携帯はグラウンドに

カバンごと置いてきちゃった。




コンコン、とノックののちに、

松岡先生が入ってきた。



松「おまたせ。・・・まぁのめや。」



そう言って机に置かれた缶コーヒー。

いただきます、とコーヒーを一口のみ、

ふぅ、と一息つくと松岡先生もグイッと

コーヒーも飲み、旧倉庫にいた経緯や

俺を襲った先輩と今まで関わりがあったかなどを

簡単に質問された。




松「お前に全く非がないのはわかった。
お前を襲ったやつの処分はこれから
決まるけども、大事にならないように
こっちも気をつけるから。」


お前にも、男のプライドってもんがあるだろ?

って笑う松岡先生を見て、

ようやくほっと安心した。



疲れただろうからって早めに開放してもらって

生徒玄関に向かう。





・・・相葉くんに、なんて言い訳しよう。

この傷のこととか、遅くなった理由とか・・・






いい言い訳が思いつかないまま、

人気のない生徒玄関にやってくると、

そこにはちょこんと腰掛ける見慣れた後ろ姿。







N「・・・相葉くん?」





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