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第20章 まんてん
#A
W「これから多数決とりまーす!
この中から文化祭でやりたいもの選んでー!」
教室内がガヤガヤと騒がしい中、
わっくんの声が響く。
カフェ、おばけやしき、巨大迷路などなど…
黒板にある候補の中から
なるべく準備の手間がかからないのを選び
カフェに1票。どうせ当日いないしね。
W「みんな投票終わったー?
…はい。1番多いのはおばけやしき!」
ええー?という声とパチパチと手を叩く音。
まじかーと思いつつチラッとにのちゃんをみると、
にのちゃんも明らかに嫌そうな顔をしていた。
***
O「おばけかあ…俺なにしよ…」
N「意外と乗り気じゃん。 」
O「まぁやるからにはな。」
あのあと、おばけやしきの役割分担を
決めることになったが、受付係やBGMなど、
楽な仕事はこぞって女子にとられてしまった。
俺みたいに大会で当日出られないヤツは
クラスにも何人かいて、残りの男子は強制的に
セット作成部隊、兼当日のおばけ係に任命された。
にのちゃんとおーちゃんももれなく
おばけ係にさせられてたけど、果たして
こんな可愛いおばけに誰が驚くんだろうか。
むしろ暗がりでそこらへんのオオカミ男たちに
にのちゃんが襲われたりしないか…!!
"やだぁっ、やめてオオカミさんっ"
"がおー♡可愛い雪女めっ!
俺様がトロトロにしてやるぞ♡"←
"あぁっ♡溶けちゃう溶けちゃうー♡"
A「…ぬぁっ!!そんな羨ましいことはさせん!」
N「…はい?」
