
more & more
第20章 まんてん
#A
文化祭まであと3日。
今日はホームルームの時間を使って本番同様に
デモンストレーションをやってみようってことに。
俺も含め、バスケ部のやつらは当日いないから
今日はお客さん役なんだけど…
「きゃああ♡すごくいい♡!! 」
・・・・・これは夢か。
「やっべぇな!普通に付き合える!」
・・・・・・・それとも幻か?
O「やっばぁい♡二宮くん
超かわいんだけどぉ♡写真撮っちゃうぅ?」
・・・・・・・・まさに天使、
A「…って、おぉい!! おーちゃん!」
つい最近猫とにのちゃんがじゃれあう姿をみて
身悶えていた記憶があるのだが。
それがどうだ。
A「 にのにゃんこ…!!!」
最強に可愛かったにのちゃんとにゃんこが
今目の前で合体してしまった!神ビジュ!
にのちゃんを猫にしてくれた女子よ、
どなたか存じませんがありがとう!
A「でもこれでまたオオカミ男どもの
魔の手が…!!!」
N「…ねぇまーくん。 」
いやいや!そんなのダメダメ!
どうしよう!こんな可愛いにのちゃん
ほっぽって試合!?無理無理!
N「 ねぇ。」
A「 もぅ試合どころじゃないんだけど…!」
N「…ねぇってば!」
グイッと腕を引かれそちらに目を向けると
むぅ、と唇を尖らせたにのちゃんと
視線がぶつかった。
N「なにブツブツいってるの。」
A「あ、いや…その…、 」
返答に困って吃る俺に、
ますますにのちゃんの顔が険しくなる。
あ、完璧拗ねた顔して俯いちゃった。
N「…そんな変…?」
A「う、ええ?!変じゃない、変じゃない!」
むしろ逆!似合いすぎて困ってます!
N「嘘だ…さっきから俺のことみて
ずっと変な顔してるもん。 」
A「いやぁ、…てか変な顔って!! 」
あああ、もう今すぐ抱きしめたい!
ちゅーしたい!にゃんにゃんいわせたーい!
このままでは俺が1番にオオカミ男になりそうだ!
