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第27章 しんしん
--コンコン
控えめなノックの音に、
誰かも確認せず扉を開け、
すぐそこにある体に体当たりするかのように
抱きついた。
N「おかえり。」
A「・・・へへ、ただいま。 」
電話から約4時間、
ようやくまーくんが帰ってきた。
ぎゅうぎゅうに抱きついたまま、
部屋の中に招き入れると、
まーくんもぎゅぅーーっと抱きしめ返してくれた。
N「・・・遅いよ。」
A「ふふ、ごめんね。 」
アイシングなどの体のケアに、
コーチたちと反省会という名の飯会に。
連絡はもらってたものの、
本当に遅いよ、まったく。
まーくんの胸に顔を埋め、
久々の感触を噛みしめる。
N「まーくんだぁ・・・。」
A「んふふ♡今日は甘えたモード?」
N「・・・平常運転。」
そう答えるとまーくんがくしゃくしゃっと
俺の後頭部を撫でて笑った。
