痴漢電車
第9章 尚輝の秘密
千佳「そろそろ帰らないと…」
時刻は6時過ぎ
辺りは暗くなり始めていて
これ以上、長居してはいけないと帰ろう
としたが…
千佳「…」
尚輝「帰るの?」
千佳「うん、お邪魔しました」
尚輝「…」
千佳「何?」
母「千佳さんさえ良ければ夕飯、一緒に
食べていかない?」
千佳「あ…」
夕飯を誘われたが
これ以上、長居したくないし
家に帰った時の虚しさを思うと断るしか
なかった
千佳「お気遣いなく、私もうこれで帰り
ますから」
母「門限厳しいの?」
千佳「門限は、ないですけど…」
母「ならいいじゃない」
千佳「ぅ…」
尚輝「食っていけよ」
千佳「でも」
尚輝「彼氏が食っていけって言ってるん
だから食ってけよ」
千佳「…じゃあ…お言葉に甘えて…」
母「良かった、じゃあすぐ準備するから
ちょっと待ってて」
千佳「…」