
痴漢電車
第16章 痴漢の末路
アナウンス「間もなく電車がまいります
白線の内側に下がって…」
千佳「…」
これくらい平気、なんともないと思った
だけど千佳が負った心の傷は
思った以上に深く…
千佳「…っ」
千佳は電車に乗れなくなっていた
担任「今日も遅刻か、これで何度目だ、
本当に…」
千佳「…すいません…」
担任「痴漢に遭った事は知ってる、もし
カウンセリングが必要なら」
千佳「大丈夫です、大丈夫ですから」
担任「そうか…」
千佳「…」
担任からカウンセリングを進められたが
正直、今は話せる状態じゃないし
一日も早く忘れたかった
あの出来事を…
千佳「…」
恭子「千佳、大丈夫?」
千佳「…恭子…」
恭子「千佳、やっぱりまだ…」
千佳「…」
恭子「私に出来る事があったら遠慮なく
言ってね、私、力になるから…」
千佳「…ありがとう…」
恭子「…」
