痴漢電車
第3章 身勝手な言い分
千佳「私、もう帰ります…」
亘「寺田」
千佳「…」
亘「明日も同じ時間に待ってるから」
千佳「!?」
亘「待ってるから」
千佳「…失礼します…」
亘「…」
痴漢を認め謝罪もし反省してると思った
もう痴漢はやめてくれると
だけど違った…
亘「…」
謝罪や反省は口だけ、言葉だけのようで
痴漢をやめる気はなく明日も
待ってると言われた
千佳「…」
行かない、自分から行くわけがない
そう思っていたが…
アナウンス「間もなく電車がまいります
白線の内側に下がって…」
千佳「…」
亘「おはよう、待ってたよ」
千佳「…」
千佳はいつもの電車に乗ってしまった
亘に言われたからじゃない
そう思いたいが…
亘「さっ、行こう」
千佳「…」
正直、よくわからなかった…