痴漢電車
第4章 わがままな男
千佳「かわいい子に言い寄られて先生も
まんざら嬉しそうだったし…」
亘「彼女は」
千佳「別に、先生が彼女とどうなろうと
私には関係ない事ですから」
亘「…」
違う、こんな事を言いたいわけじゃない
本当は違うのに逆の事ばかり
言ってしまい…
亘「寺田」
千佳「第一、私は先生の彼女じゃないか
ら、文句言う権利もないし…」
亘「…そうだな」
千佳「…」
場の空気は最悪だった…
千佳「…」
亘「でも寺田は…」
千佳「…」
亘「寺田は俺にとって特別だよ」
千佳「何、言って…」
亘「だって俺の秘密を知ってるのは寺田
だけだから」
千佳「先生…」
亘「家族も友達も、彼女さえ知らない…
俺の秘密…最低な俺の性癖…」
千佳「…っ」
そんな言い方、ズルい
亘の事、忘れようとしてるのに
そんな期待を持たせるような事言われた
ら止まらない
止められなくなってしまう
亘への想いを…