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痴漢電車

第4章 わがままな男



恭子「…」

千佳「恭子…」

恭子「千佳、もう探したよ…」

千佳「ごめん…中で迷っちゃって…」

恭子「早く帰ろう」

千佳「あ…」

恭子「何、どうかした?」

千佳「ごめん、ちょっと急用出来たから
先帰ってて」

恭子「急用…」

千佳「…」


上手く誤魔化せたか
顔や表情に出てないか不安だった
恭子は勘がいいしバレてるかもしれない

だけどもう引き返せない
前に進むしか…


千佳「…」

恭子「そっか、じゃあ先に帰るね」

千佳「ごめんね…」

恭子「ううん、また明日」

千佳「また…」

恭子「…」


恭子を見送り再び亘の元へ向かった千佳
下校時間はとっくに過ぎていて
生徒は少なかったが
念の為…


亘「寺田?」

千佳「あ、ちゃんとついて行きますから
気にしないで進んでください」

亘「あ、うんっ…」

千佳「…」


念の為、見られても怪しまれないよう
亘とは一定の距離を取り
離れて歩いた


千佳「…」


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