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痴漢電車

第1章 悪夢の始まり



痴漢男「君のそのかわいい手で俺の息子
を慰めてよ」

千佳「な、あっ…」


生暖かい感触
そして男の言葉と形から
それが勃起した男の性器だとわかった

気持ち悪い、気持ち悪くて必死に
振り払おうとするが…


千佳「や、誰か…誰か助け…」

痴漢男「大人しくしてた方が身の為だよ
千佳」

千佳「!?」

痴漢男「君、寺田千佳だよね」

千佳「…」


背筋がゾッとし凍りつくような気がした
何故、名前を知ってるのか
しかも名字まで…


痴漢男「俺は君の事ならなんでも知って
るよ、学校も仲の良い友達も家も家族も
それから…」

千佳「…」

痴漢男「君がまだ処女だって事も…」

千佳「っ!!」


逃げたくて、この場から立ち去りたくて
千佳は電車が駅に停車すると
一目散に飛び降りた


千佳「…っ…ハァハァ…」


後ろを振り返る事なく千佳は走り続けた
怖くて気持ち悪くて汚らわしくて
女子トイレに駆け込むと
すぐ手を洗った


千佳「洗わなきゃ…早く、早くっ…」


洗いすぎて手がカサカサになっても
千佳は洗うのをやめず
洗い続けた


千佳「早く…っ…」


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