痴漢電車
第6章 トイレではお静かに
いつもの車両、いつもの場所を陣取り
二人は人目を避けるように
肩を寄せ合った
亘「…」
千佳「…」
亘「…ねぇ…千佳…」
千佳「!!」
名字ではなく千佳の事を名前で呼んだ亘
単なる気まぐれかもしれない
でも嬉しくて…
千佳「亘さん…」
亘「…」
千佳も亘の事を名前で呼び返した
亘「昨日の続き、いい?」
千佳「続き…続き!?続きって…」
亘「昨日は結局、二人共イケなかったし
それに俺…」
千佳「なに…っ…」
亘「こういう状況じゃないと興奮しない
みたい」
千佳「…亘さん…っ」
亘「…(笑)」
満員電車の中、亘は千佳の体に触れた
千佳「…ぁ…っ、先生…」
亘「亘」
数日前の自分だったら気持ち悪くて
必死に抵抗していたはず
だけど今は違う
今は…
千佳「亘さん…」
亘「?」
千佳「…中…中まで、もっと…」
亘「うんっ」
気持ち悪いと思う事はなく自ら進んで
手を伸ばし、その行為を
受け入れていた