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こじらせた初恋

第13章 これでよかったんだ

二宮 side







大野さんの様子がおかしいと俺の周りでは専らの噂だった。



おかしいって言ったら仕事もしないでボーっとしてるってイメージでしょ?



大野さんは違うんだなー。



他の部署の仕事もやっちゃうくらい仕事人間になっちゃったんだって。



それで助かっちゃって今結構みんな暇らしいよ。



で大野さんがやっぱり欲しいと、他の部署で取り合ってるらしい。



やっぱりすげーな大野さん。







じゃなくて。



それ聞いた時、おいおい幸せいっぱいで早く家に帰りたいんじゃないのかよって思ったんですけどね。



残業して仕事人間になってんじゃねーよってね。



どうゆうことなのか聞こうにも、飲みに誘っても仕事があるからの一点張りでつかまんないのよ。



一体何があったのか……









ニ「大野さん」



智「ニノ?珍しいねこんな時間まで」



猫背に声をかけると驚いていた。



俺は他の人が帰るまで会社に残って大野さんに会いにきた。



だいだい俺は定時で仕事を切り上げるから、残業することはほとんどない。



だから大野さんが驚くのも無理はない。



そもそも定時間で済ます仕事しか与えられてないんだから定時で終わるでしょ。



それが俺の仕事の流儀。



プロフェッショナルですから。





スガシカオの曲が頭を流れながら、仕事もないのに会社に残って大野さんとこに行った。







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