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こじらせた初恋

第13章 これでよかったんだ

智 side







翔「いいじゃん。減るもんじゃない…」

智「減るわ!」



翔「食い気味!」



なんだよ、翔くん。



キスしたいだけかよ、コイツ。



だからあんなに見てたのか。



智「そんなに溜まってんなら女のとこ行けばいいじゃん。俺じゃなくても…わっ!」



急に翔くんに壁に抑えつけられた。



智「痛いよ!」



翔「誰でもいいわけじゃない」



智「離してよ!」



翔くんの体を押すと両手を顔の横に抑えつけられた。




ギラギラした目で呼吸が荒くなってる。



なに?



翔くん怖いよ。



このままじゃやばい。



やばいやばい。



翔「…智」



やばいって思ってるのに、両手抑えつけられて身動きが取れない。



翔くんの顔が俺に近づいてくる。



やばいやばいやばいやばい。



鼻と鼻が触れる距離。



やばい!マジで!キスされちゃう!











コンコン



「さとし~。お茶持ってきたわよ」



ドアの向こうから母親の声がした。





翔くんが慌てて俺の腕を解く。




間一髪!



やばかった~!



キスされずにすんだ。







「わっ!翔くん?帰るの?」



部屋のドアを開けて、母親の横をすり抜けて翔くんは家を出てってしまった。



「ケンカ?すごい音したけど」



壁に抑えつけられた時だ。



手首を見ると赤く痕になっていた。








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