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智　side







ニノは俺に大事なことを教えてくれた。



生きている間に好きな人とできるだけいること。



自分のつらい過去から学んだこと。






心から本当に好きになれる人と出会えることは少ない。



だからその人と一緒にいることはとっても幸せなことなんだって。



俺はこの話を聞いたときに今までの自分が全て覆されたような気がした。



そうか。



俺は翔くんといて幸せだったんだ。







ニノとの出会いは運命だったんだ。



俺はニノとこの話をするために出会ったんだ。



そう思った。







翔くんとまた会うようになって楽しくてたまらなかった。



なんていうか、楽しむことを覚えたというか。



翔くんも俺といて楽しそうにしてくれてるし、それも嬉しかった。





前は翔くんといると緊張して、好きでいるのが悪い気がしてた。



だからそっけない態度を取ってた。




でも、俺は翔くんが好きなんだ！って開き直れるっていうか。



俺は翔くんを好きでいていいんだっていう覚悟をニノからもらったというか。



だからこの先、短いかもしれないけど翔くんと一緒の時間を過ごしたいって思ったんだ。






俺の思い出作りをよそに翔くんはだんだんと変わっていった。



元々優しかったけど、物をたくさんくれるようになったり。



優しかったけど、スキンシップが多くなったり。



優しかったけど



キス、されそうになったり。